ECビジネスをこれから始める方や、別の部署から異動して初めてECに携わる方、あるいは経験を積んでもっと詳しくなりたいという方まで、エビスマーケティングカレッジを読む方はおそらく様々な状況下にあると思います。
さて、そんな皆さんは「ECビジネスで最も重要なこと」を聞かれたら何と答えますか?
ECはelectronic commerce(エレクトロニックコマース=電子商取引) の略ですが、シンプルに考えれば商売です。
商売の基本を見つめ直した上で、一緒にECビジネスで最も重要なことを考えていきましょう。
商売の基本とは?
商売の基本とは何でしょうか?
「モノを仕入れて売ること。」「お客が本当に求めてるものを見極めること。」などなど、おそらく商売に携わるすべての方にそれぞれ考えがあり、この問いへの答えも千差万別でしょう。
ただ、商売を継続する上で間違いなく大事なことがあり、それをここでは「商売の基本」と位置づけてみます。
それは、「いかにリピーターを増やすことができるか?」といった点にあります。
リピーターをいかに増やすかに注力する
一般的に、新規のお客と出会うためには、既存のお客(つまりリピーター)の5倍のコストがかかると言われています。
その点は以前、「ロイヤルカスタマー戦略の事例3選」でも詳しくお伝えしました。
ECビジネスを展開する上で、実はリピーターを増やすことに注力する方が、単純にコスト面で見ると効率が良いのです。
ECサイトがそう珍しくない昨今において、競合商品は次から次へとECビジネスに参入してきます。
この状況下ではますます新規顧客の獲得が非常に難しく、いかにリピーターを増やすかに注力したマーケティング戦略に舵を切った方が、事業を安定的に成長させていけるケースも往々にしてあります。
リピートビジネスの王者Amazon
実はECビジネス全体を見ても、多くの企業がリピートビジネスに転換しようとしていることがわかります。
いわゆるサブスクリプションサービスが増えましたし、大手企業はこぞってサービスやコンテンツを充実させて、月額会員を増やそうとあらゆる施策を講じています。(この辺りのことは、「3TIPSで知るサブスクリプションサービス」で詳しく書いています。)
その中でもECビジネスの先鋒を担い、今やECでは括れないほど多様な事業を展開し唯一無二の存在となったAmazonは、リピートビジネスの王者と言っても過言ではありません。
もともと書籍の通販サイトだったものの、書籍以外の物販を充実させ、さらに最近では音楽・映画と言ったエンタメのコンテンツを充実させて、年間3,900円(税込)と言う破格(と感じさせる)有料会員を増やし続けています。
ユーザーがAmazonを繰り返し使うのは、圧倒的に品揃えが豊富で、価格が安く便利である上に、上記したようにサービス・コンテンツがどんどん充実していくからです。
リピーターが増えることでビジネスが安定し、投資にお金を回すことができるので、サービス・コンテンツを充実させることができる。
この良いサイクルを回し続けた結果、Amazonはリピーターを増やし続けることができています。Amazonの戦略から私たちが学ぶことは、ECビジネスに欠かせないとても大事なことではないでしょうか?
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