2017年夏、オウンドメディアとは何だろう?(これは、ただのブームなの?)

  • HOME
  • KNOWLEDGE
  • 2017年夏、オウンドメディアとは何だろう?(これは、ただのブームなの?)

ここ数年で、オウンドメディアを始める企業が増えました。

しかし、うまくいっている企業がある一方で、コンテンツの更新をやめてしまった企業や、メディアをクローズした企業も少なくありません。

では、ここで改めて考えてみましょう。

  • オウンドメディアとはいったい何でしょうか?
  • そもそも、オウンドメディアは本当に必要なのでしょうか?

今回は、その問いのヒントになるようなことをお伝えできればと思います。(私たちは2017年の夏を迎えました。オウンドメディアは、ただのブームだったのでしょうか?)

1. オウンドメディアが注目を集める背景とは?

2013年頃から、国内でも「オウンドメディア」「コンテンツマーケティング」という言葉を少しずつ聞くようになり、その後、注目度は右肩上がりに上がりました。

デジタルマーケティングの世界では何かと横文字の言葉が流行りがちですが、そこには背景があります。

そこでまずは、オウンドメディアが注目を集める3つの背景から見ていきましょう。

1-1. コンテンツ・イズ・キング

かつてビル・ゲイツ氏が言ったように、現代のインターネット世界はまさに「コンテンツ・イズ・キング」です。

インターネット上で人々が注目を集めるものも、誰かにシェアされるものもコンテンツです。

企業が顧客との接点を持ち、ブランドを認知してもらうためには、ただ広告費を投入するだけではうまくいきません。

そこに人々が話題にするようなコンテンツ、見たくなるようなコンテンツが必要になりました。

オウンドメディア=コンテンツマーケティングではありませんが、コンテンツの活用を考える上で、企業がオウンドメディアを運営することは、軽んじることのできない重要な選択肢の一つなのです。

1-2. 検索エンジンのアルゴリズムが変わった

「コンテンツ・イズ・キング」とも密接に関わることですが、検索エンジンのアルゴリズムが変わったことも見逃せません。

かつてSEOは被リンクが物を言う世界でしたが、今はコンテンツそのものの質がより重要視されるようになりました。

筆者の経験からもお伝えすると、スタートしたばかりで間もないオウンドメディア(被リンクがほとんどない)でも、コンテンツ次第ではある程度ボリュームがある検索キーワードで、検索ランキングの上位に表示することができます。

検索エンジンのアルゴリズム自体、まだ改善の余地がありますが、かつてのSEOの手法はもう通用しなくなり、コンテンツがより重要になったことは間違いありません。

このことは、オウンドメディアが注目を集めた背景の一つだと言えるでしょう。

1-3. 顧客への新たなアプローチ方法として

アドエビスマーケラボでも何度かお伝えしていますが、従来型のマーケティングでは顕在層
に対するアプローチはできるものの、潜在層へのアプローチが十分にはいきません。

コンテンツを継続的に更新することで顧客との接点を作り、潜在層のニーズを喚起していく一つの方法として、多くの企業がオウンドメディアに活路を求めたのも、一つの背景として挙げられます。

2. オウンドメディアはただのブーム?

・・・しかし、ここ数年で各企業のオウンドメディアにも明暗が分かれ始めています。

なんとなく流れに乗って始めた企業、始めたはいいものの戦略的に継続していくことができなかった企業など、うまくいかなかったオウンドメディアは決して少なくないはずです。

そこには様々な理由があります。

継続していくだけの資本力がなかったり、良いコンテンツを作る体制が整えられなかったり、コンテンツを拡散していく仕掛けが作れなかったり・・・。

またオウンドメディア自体の数が増えると、別の問題も浮上してきます。

ユーザーが検索するキーワードは限られているため、オウンドメディアを運営してSEOを目的としている企業は、競合同士でキーワードの取り合いになるのです。

これでは、オウンドメディアを思ったように成長させていくことは難しくなってしまいます。

では、オウンドメディアはただのブームだったのでしょうか?

流行り廃りがあるもので、もう通用しない手法なのでしょうか?

3. オウンドメディアとは?(本質的な問い)

改めてここで、オウンドメディアとは何かを本質的な部分から考えてみましょう。

前述したように、様々な理由でオウンドメディアがうまくいかなかったケースがあります。

しかし一方で、今なおオウンドメディアを継続して、集客やブランディングに活かしている企業もあります。

その違いを端的には言えませんが、一つには「オウンドメディアとは何か?」といった本質的な考え方の違いが見え隠れする気がします。

筆者の経験上、オウンドメディアを始める担当者の考え方には、以下のようなパターンがあります。

  1. オウンドメディアとはSEOだ。
  2. オウンドメディアとはブランディング・マーケティングの一環。顧客とのコミュニケーションの接点を作るためのもの。あるいは、認知・態度変容のきっかけ作り。
  3. オウンドメディアとは集客を行うための手法。オウンドメディアから新規顧客や問い合わせなど、自社ビジネスに繋がる何かを獲得したい。

一概には言えませんが、この3つの考え方のどれかか複数をお持ちの方が多い印象です。

この中で、特に1と3の担当者の場合、オウンドメディアの目標設定を「検索キーワードのランキング上位」や、「新規顧客の獲得数」といった具体的な指標にしがちですが、どちらかと言うと、オウンドメディアは継続していくことでジワジワと成果が上がる性質を持っています。

メディアの立ち上げ期から1と3でタイトな目標を持つと、そもそも継続していくことが難しいかもしれません。

オウンドメディアは、SEOでも獲得系のマーケティング施策でもありません。もちろんどちらでも成果を上げることはできますが、それらを主目的に考えてしまうと、せっかく開始したのに成果が出る前にやめざるをえなくなります。

オウンドメディアとは、インターネット上で顧客との接点を作るための場所です。その接点をうまく活用すれば、ブランドを認知してもらうことや理解してもらうことができます。

そして、オウンドメディアを起点により一歩進んだ施策を展開することができるでしょう。

4. オウンドメディアの効果測定

さて「いろいろ簡単に言うけど、2の場合の効果測定はどうするの?」という声も聞こえてきそうです。ただ、その問いには答えがあります。

必要なのは、直接コンバージョンだけを見るのではなく、「顧客がコンテンツに接触したか?」あるいは「コンテンツを読んだのか?」といった間接効果を見ることです。

各コンテンツごとに間接効果を見ることで、顧客がコンバージョンに至るまでに、コンテンツがどのような効果を及ぼしたのかを明らかにすることができます。

これで、2の成果を測定することができるのです。

5. 本当にオウンドメディアが必要か?

最後になりますが、オウンドメディアを続けていくのは簡単なことではありません。

自社のマーケティング戦略に、本当にオウンドメディアが必要なのかは、しっかりと検討する必要があります。

例えば分散型メディアのような選択肢もありますし、リソースをすべてInstagramに注力することもできます。

自社のドメインでメディアを持つメリット・デメリットをよく考えて、企業として、どのようにマーケティング戦略に取り組んでいくのか、大きな絵を描くことが大切です。

最後に・・・。

4章でお伝えしたような間接効果を含んだ効果測定には、私たちがご提供するアドエビスのようなアトリビューション分析ができる効果測定ツールが必要です。

もしこれからオウンドメディアを始めるなら、ぜひ一度アドエビスをご検討いただけますと幸いです!

ARCC限定イベントへのご招待・限定コンテンツの配信・
新着記事の案内・イベント情報の先行配信など、特典が満載です。

メルマガ登録