広告の効果測定を、とりあえず、なんとなくやっていませんか?
何も考えずにとりあえずツールを導入して、なんとなく効果測定をしていてもダメです。
まずは何のために効果測定を行うのかを、今一度考えてみましょう。それは、言うまでもなく数字による意思決定を下し、より精度の高いPDCAサイクルを回すことで成果を上げるためです。
効果測定ツールといえども、本当の意味で効果を測定するのは私たちです。CTR0.1%で広告出稿をやめるのか、続けるのか?ツールは私たちに代わって進むべき道を決めてはくれません。
今回は、広告の効果測定がつくる4つの意思決定ポイントをご紹介します。この4つの意思決定ポイントを意識することで、広告の成果を上げることができるでしょう。
1. 広告の予算配分を決める
効果測定の結果から、広告の予算配分を決めることができます。
インターネットでは、売上(CPA)貢献という基準で広告出稿の効果測定ができるようになったので、成果が上がった広告予算と、成果が上がらなかった広告予算が直ぐにわかります。
さらに間接効果も含めたTCPAという評価方法もあるので、費用でも比率でも、広告予算配分を検討できる材料を揃えることができるのです。
当然、良い広告に予算を集中させて、悪い広告はストップしたり、予算を削減したりします。その配分を決める腕は、私たちマーケターが日々の鍛錬で磨かなくてはなりません。
2. 改善すべき広告クリエイティブを決める
効果測定の結果から、改善すべきクリエイティブを決めることができます。
今やテクノロジーの進化により、最も獲得できた広告クリエイティブが精緻にわかるようになりました。
ここで大切なのは、ただ「良かった」で終わるのではなく、どんなクリエイティブが良かったのか、理由を分析して改善していくことです。初めて広告出稿する際は、判断材料が何もありません。この状態では、どんなクリエイティブが良いのかわからないため、あらゆるタイプのクリエイティブを試す必要があります。
しかし、初稿以降は良かったクリエイティブを元に要素分解して、各要素でABテストをすることでクリエイティブを改善していくことができます。
参考:
「正しいABテストで効果を上げるためのたった1つの鉄則」
3. 親和性が高い広告媒体を選ぶ
さらに、効果測定の結果から、親和性が高い広告媒体を選ぶこともできます
「人軸」、すなわちオーディエンス、あるいはOne2Oneが言われるようになってなお、媒体の評価は必要です。「人」という観点を無視して、あらゆるブランドが全ての媒体と相性が合うことは考え難いでしょう。欲するターゲットがよくいる媒体をセグメントして、狙い撃ちするのが本来は望ましいと言えます。
簡単な例を挙げると、Yahoo! BEAUTYのような女性が見る媒体に、男性用育毛剤のバナー広告を出しても成果は上がらないでしょう。
このような誰でもわかるような媒体と広告の親和性にツールは必要ありません。しかし、効果測定ツールがはじき出す数字から、さらに一歩踏み込んだ複雑な推察をすることもできます。(しかし、ここでもやはり数字から進むべき道を決めるのは、ツールではなくマーケターです。)
4. そもそも今後も広告していくのか?を決める
最後に、最も難解な問いが存在します。
それは、「広告して良かったのか?そして次からも広告すべきか?」といったものです。
広告をするとは、利益を生む可能性のある機会を実現化する手段です。すなわち、どれくらいその機会を生み、かつその機会をセールス・フォースなどの活用で、実際の売上・利益へと転換できたかを知る必要があります。
しかし、ただ単純に売上・利益ベースだけで判断できないケースもあるので、ややこしくもあります。
例えばダイレクトマーケティングのようにLTVで評価する場合は、1回のキャンペーンでは赤字になります。売上・利益が出てくるまでは長らく投資期間が続きますので、もし1回の広告の黒字・赤字で判断するなら、「やるほど赤字になる」という理由で、広告すべきでないとなるからです。
「そもそも広告して良かったのか?」この問いに答えるには、広告の目的を設定する必要があります。認知度なのか?LTVなのか?目的を決めなければ判断できないからです。
そして、その目的にそった効果測定をすることで、初めて「広告をして良かった」と言えるのです。
今回のまとめ
なんとなく広告の効果測定をしても意味がないことは、伝わりましたでしょうか?
まずは毎回のキャンペーンで、必ずこの4つの意思決定ポイントを意識してみましょう。あなたの意思決定が広告の成果を上げていくことは間違いありません。
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