言葉は便利なもので、他者とのあいだに共通理解を生むことができます。(たとえば「りんご」と言えば、「赤くて丸い果物」といったように。)
しかし、特に実体がないものについては、共通理解どころか誤解を生み、時に誤解したままで理解した気にするのも言葉です。
「ブランド」や「ブランディング」といった言葉を理解していますか?・・・この問いに答えるのは、難しいですよね。
今回は、よくある3つの誤解を通じて、顧客とのコミュニケーションで迷走しないようにヒントをお届けできればと思います。
ブランドってロゴのこと?
ブランド=ロゴだという解釈は、よくある誤解です。
以前、ブランドのもともとの意味は、家畜に焼印を押す行為を指したとお伝えしました。
そう考えると、ブランド=ロゴは、あながち間違いではなさそうですが、むしろロゴを目にした時の顧客の体験にあるのではないでしょうか?
世界的に有名なクラフトビール「ブリュードッグ」の創業者は、ブランドのことを、「人の頭の中にある感情的な反応」と言います。
そう考えると、ロゴも一つの体験を作りますが、それだけではなく、顧客とのタッチポイントで生まれる体験はすべてブランドを作りうるのです。
ブランディングという仕事領域はない
究極的には顧客とのコミュニケーションは、すべてブランディングだと言えます。
このことは、仕事領域に「ブランディング」というものがあるわけではなく、企業やメンバーが行うすべての行為、その行為で顧客が得るすべての体験がブランディングだと考えることもできます。
となると、ブランディングはマーケティングや営業にも関係しますし、CRMやカスタマーサポートも同様です。つまり、正確にはブランディングという仕事領域はあってないようなものです。
最上の顧客体験を作る
ブランディングとは、華やかなローンチパーティーにインフルエンサーをたくさん集め、楽しげで可愛い写真をたくさん撮ることではありません。
かっこいいロゴを作り、WEBサイトを公開して素敵なプロモーション動画を作ることではありません。
いや、それらももちろんブランディングに繋がりますが、本質ではありません。私たちがやることは、日々の地道な信頼の積み重ねと、顧客に最上の体験を提供することです。
この本質を捉えて離さなければ、顧客とのコミュニケーションで迷走することはありません。
ARCC限定イベントへのご招待・限定コンテンツの配信・
新着記事の案内・イベント情報の先行配信など、特典が満載です。