「マーケティング」と「ブランディング」という、別個のものが2つあるわけではありません。ブランドを展開する上で、マーケティングもブランディングも事業の成長に貢献するという意味では同じものです。
当然、マーケティング担当者はブランディングについて理解する必要がありますが、どうしてもその性質の違いから簡単にはいかないようです。
そこで今回はマーケティング担当者がブランディングにおいて知っておくべきことを3つ挙げました。
ブランディングは地道で粘り強い
マーケティングが短期的ではないとは言いませんが、ブランディングは非常に長期的な戦いです。新しい顧客が増えたからと言って、それがブランディングの勝利なのかはすぐにはわかりません。
意識調査など、調査・分析する方法はありますが、マーケティングで用いられる指標ほど明確ではありません。
ブランドとは、他の売り手と差別化をするための名称・言い回し(表現)・デザイン・シンボルなど、様々な要素のことを指しています。
その総合的な印象を積み重ねることで、人々の心にブランドの記憶を作っていきます。
そのため、ブランディングはとにかく長期的かつ継続的なコンタクトが重要です。見た目の派手さがあるかもしれませんが、ブランディングは本来、地道で粘り強くあるべきです。
ブランディングで作るのは人の記憶
マーケティングにおいて、クリエイティブは成果が上がるものを次々に採用します。
例えばバナー広告やランディングページはABテストを繰り返し、顧客が好んで購入に至るデザインを探し続けます。
一方でブランディングで重要視されるのは、同じ印象を与え続けることです。コカ・コーラのデザインがガラリと何回も変わりますか?
ブランディングで作るのは人々の記憶です。そして、記憶は印象の積み重ねで作られるものなのです。
ブランディングの求心力
ブランディングの力は強力です。ルイヴィトンやグッチ、虎屋、コカ・コーラの名前を聞けば、人々は脳内になんらかのイメージを抱くはずです。
それは今までの各ブランドの努力の結晶とも言えます。
イメージをコントロールして、人々の消費を促すことは一筋縄ではいきません。気が遠くなるほど時間もお金もかかる挑戦です。
しかしブランディングがうまくいくと、プロダクトが本来持つ力以上に、ブランドが人々を惹きつける求心力を持つようになります。
そこには、マーケティングで作るニーズだけでは測りきれない何らかの力があります。大げさに言えば魔法のような力です。マーケターはその点を両面から理解するよう努める必要があるのです。
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