ITP(intelligent tracking prevention)とは何か?4つのポイントでまとめてみました。

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エビスマーケティングカレッジでは、今までITP(intelligent tracking prevention)について様々な視点からまとめてみました。

今回は、それらをダイジェストでお届けする総集編です。(すでにITPの記事を読んだ方は、復習がてら読んでいただければと思います。)

4つのポイントは、(1)まずITPとは何か、基本的な情報を確認して、次に(2)ITPが実装されることで及ぼされる影響を見ていきましょう。

そして(3)ITPを受けた形でのGoogleアドワーズの動きや、私たちがすべきことをお伝えしたら、最後に(4)ITPの認識で間違いがちなことを理解していきましょう。

ITPとは何か?

まずはITP(intelligent tracking prevention)とは何か、基本的な情報を確認します。

ITPとはAppleが発表した新しい機能で、iOS 11やmacOS High Sierra のSafariに実装されるものです。

どんな機能かというと、ユーザーのプライバシー保護のために3rd Party Cookieの働きを抑制するもので、具体的には、ITP機能によりユーザーが承諾していないトラッキングや、ユーザーデータの使用などを防ぐことができます。

一般ユーザーとしては、今まで不快に思っていたトラッキングから開放されたり、ユーザーデータを勝手に使われることを防いだりと、プライバシーを保護してくれる良い影響があるでしょう。

より詳しく、かつ正確な情報を確かめたい場合は、SafariのWebエンジン「WebKit」のブログ「Intelligent Tracking Prevention」や、ITPの開発者であるJohn WilanderさんのTwitterをチェックすることをオススメします。

ITPの影響

事業者側の視点に立つと、ITPの影響は大きくこの3つがあります。

  1. 運用型広告は、3rd Party Cookieが機能しないため、ターゲティングの精度が落ちたり、フリークエンシーのコントロールが難しくなったりする可能性がある。
  2. リターゲティング広告は、3rd Party Cookieが機能しないため、リターゲティングできない。(ユーザーを追いかけられない)
  3. 広告効果計測ツールは、3rd Party Cookieでの計測が実質できなくなるため、正しいコンバージョンが得られない。

自身の立場や役割によって、一番ケアしなくてはならない影響は異なると思います。

ただ、すべては関係することなので、全体の影響を把握しつつ情報の更新をキャッチアップしていきましょう。

詳しくは、「ITPの影響は?一般ユーザー・WEBメディア・広告運用の3つの視点で考える」にまとめています。参考までにぜひ、ご一読くださいませ。

さらに、広告運用への影響は「ITPの影響を受けWEB広告運用で注意すべきこととは? (初心者向け)」で確認することができます。

Googleアドワーズですべきこと

GoogleはAppleのITP機能を受けて、仕様の変更をしました。

いくつか変更があったのですが、大きく変わった点はコンバージョントラッキングの方法です。今回の変更で、GoogleアナリティクスのCookieにアドワーズの広告クリック情報を保存できるようになりました。

この変更が何を意味するかと言うと、ユーザーのITP機能が有効になっている場合でも、広告クリック情報を失わず、ITPの影響を受けずにコンバージョン計測ができるようになったということです。

ただ、ユーザー側でもGoogleアナリティクスとの連携をしなくては、この変更の恩恵は受けられません。

詳しくは「ITPの影響は?Googleアドワーズに関してすべき1つのこと」にまとめたので、ぜひ参考にしてください。

ITPに関して間違いがちなこと

最後に少しだけ、専門的なことをお伝えします。

ITP機能は「3rd Party Cookieの働きを抑制する」と前述しましたが、となると、どのような出来事があったら「働きを抑制する」のかは、重要なポイントになりますよね。

Intelligent Tracking Prevention」では、その出来事をinteractionという言葉を使って表現していますが、一部のサイトではinteractionを「cookieが付与されたこと」と見なしています。

しかし、これは間違いです。

正しくは、ユーザがそのドメインを訪問して、サイト上でした「クリックやフォーム入力といった操作」のことをinteractionと言います。

そして、アクセスしてきたユーザーのinteractionすらない場合は、ドメインのcookieは24時間待たずに使えなくなるので、ご注意ください。

cookie(クッキー)やinteractionに関する間違いがちな1つのこと」には、さらに詳しく書いてあります。

ここまで4つのポイントで、ITP(intelligent tracking prevention)をまとめてみましたが、決してITPが終わりではなく、今後も「ユーザーのプライバシー保護」という観点でAppleが新しい動きを見せる可能性はあります。引き続き、最新動向をチェックしていきましょう。

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