「顧客深耕」という言葉を聞いたことがありますか?
よく言われることですが、ビジネスは新しい顧客を増やすことと、既存の顧客に継続的に購入・利用してもらうことで成り立ちます。
顧客深耕は後者に関する言葉です。顧客深耕に力を入れることで、すでに何らかの関係性がある顧客を対象に、さらにその関係性を深くしていくことができます。
今回は従来の考え方をおさらいしつつ、「顧客深耕」を再考していきましょう。2018年の今だからこそ考えられることもあるかもしれません。
従来の顧客深耕について
まずは従来の「顧客深耕」についてです。
『顧客深耕に力を入れると関係性を深くすることができる。』
これは冒頭にお伝えしたことですが、真の目的は営業活動の中で既存の顧客とコミュニケーションを深め、未知なるニーズを発見することにあります。
顧客といえど人です。関係性が希薄な状態では、なかなか腹を割って話すのは難しいものがあります。
そこで営業マンはあの手この手で顧客との関係性を深めて、未知なるニーズを発見しようとします。
このコミュニケーション全般を通じて、ニーズを発見しようとするのが、従来の顧客深耕だと言えます。
インバウンドマーケティングの発展系?
誤解しないでいただきたいのは、2018年の今もなお人間同士のコミュニケーションは廃れていません。むしろ、オンラインにおけるコミュニケーションの割合が増えるほど、貴重になっているとすら言えます。
ただ、こと営業活動だけを切り取ると、アウトバウンドマーケティングだけでは立ち行かなくなることは目に見えています。アウトバウンドが必要ないわけではありませんが、よりインバウンドマーケティングにシフトすることが求められます。
これは顧客深耕の文脈からも同じことが言えるでしょう。これからの時代、対人の必要性は低くなることが予見されます。
最後の最後、本当に重要な局面のみインターネットを介さず対面することにして、それ以外はオンラインでコンテンツを介したコミュニケーションが主になっていくでしょう。
巷で交わされる言葉には「コミュニティ」「オンラインサロン」と言ったものがありますが、これらはインバウンドマーケティングの発展系だと捉えることもできます。
MAツールが顧客の温度感を可視化する
最後は、顧客深耕をマーケティングオートメーション起点で考えてみましょう。
MAツールによるスコアリング機能は、それまで営業マンが経験や直感といった属人的な能力だけではなく、機械が顧客の温度感を画一的に可視化するといった革命を起こしました。
このことで、それまで実際には成約しないのに温度感が高いように見える顧客を回避し、その逆の状況にある顧客に最適なアプローチをとることができるようになりました。
規模の大小によって最適な導入タイミングはありますが、インバウンドマーケティングにMAツールは不可欠だと言っても過言ではないでしょう。
さて、確かにデジタルで得られる情報は精度が高く、不可欠であると言えますが、注意すべきことはあります。
それは、人が人に会って知覚する温度感や体感です。
日本はアメリカのように国土が広いわけではありません。会える距離にいるのであれば、適宜、顧客とコミュニケーションを取って行くことはこれからの時代も重要ではないでしょうか?
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