自然に溶けこむ広告? ― ネイティブアドが活用されるワケ

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数年前まで、通勤電車のなかでは新聞や雑誌などを広げて、読み物をする人の姿をよく見ることができました。

しかし、最近ではスマートフォンの普及も進み、紙のメディアではなく、Webメディアをスマートフォンで読むという姿をよく見かけます。

昔は「ネットの情報は当てにならない」とよく言われましたが、Webメディアへの需要が高まるにつれて、そのコンテンツに力を入れるメディアも増えてきました。そのことも、Webメディアの人気が高まった要因の1つではあるでしょう。

そのような状況のなか、新しい広告のカタチが生まれるようになります。それが本稿で紹介する「ネイティブアド」です。

直訳すると「自然な広告」となるネイティブアドとは、どのような広告なのでしょうか?

1. ネイティブアドの定義

JIAAネイティブアド広告部会が提唱するネイティブアドの定義は以下の通りです。

「デザイン、内容、フォーマットが、媒体社が編集する記事・コンテンツの形式や提供するサービスの機能と同様でそれらと一体化しており、ユー
ザーの情報利用体験を妨げない広告を指す」

出典:JIAA「ネイティブ広告の定義と用語解説」

ネイティブアドは、「メディアの雰囲気やコンテンツに自然に溶けこんだ広告フォーマット」のことを指すようです。

コンテンツ下部のレコメンドウィジェットなどに表示され、メディアと同一のフォーマットで配信されるために、ユーザーエクスペリエンスを損なわないことが特徴です。

ちなみに、米SHARETHROUGHが提唱する定義は以下の通りです。

Native advertising is a form of paid media where the ad experience follows the natural form and function of the user experience in which it is placed.
(以下訳)
ネイティブアドとは、対価を受け取って執筆されたメディア広告のなかでも、読後の広告体験やユーザーエクスペリエンスが自然なかたちで提供されるものを指す。

出典:SHARETHROUGH「NATIVE ADVERTISING – The Official Definition」

2. ネイティブアドは6種類

ネイティブアドには、大きく分けて以下の6つの種類があると言われています。

  1. インフィード型
  2. ペイドサーチ型(検索連動)
  3. レコメンドウィジェット型
  4. プロモートリスティング型
  5. ネイティブ要素を持つインアド型(IABスタンダード)
  6. カスタム型(その他)

本稿では、この中からインフィード型と、レコメンドウィジェット型について説明していきます。

2-1. インフィード型のネイティブアド

インフィード型のネイティブアドとは、ニュースアプリやSNSに投稿されたコンテンツとコンテンツの間に、挟まれるかたちで配置されたネイティブアドのことを指します。

Facebookのスマートフォンアプリを下にスクロールしていくと、友達が投稿したポストに混ざって広告が表示されることはありませんか?それこそがインフィード型のネイティブアドです。

インフィード型はコンテンツ間に配置されるという性質上、クリック率が高いという特徴があります。

2-2. レコメンドウィジェット型のネイティブアド

次に紹介するのがレコメンドウィジェット型です。

Webメディアを見ていると、記事下やサイドバーに「おすすめ情報」のようなかたちで数種類のコンテンツが紹介されていることがあります。その中に配置された広告がレコメンドウィジェット型のネイティブアドです。

ユーザーが広告枠をクリックすると広告主のサイトに直接遷移するケースや、コンテンツに遷移したあとにランディングページへ遷移するケースが散見されます。

ただ、ネイティブアドの定義を読むとわかる通り、ユーザーの情報利用体験を妨げない後者こそネイティブアドだと言えます。

3. 事業者はなぜネイティブアドを活用するのか?

当然、広告出稿側としては、コンバージョン(CV)を増加させたいという意図があります。

ディスプレイ広告やリスティング広告の効果が思うように上がらないなかで、新しい広告手法を利用してCVを増加したいのです。

しかし、ネイティブアドは広告ですが、ユーザーに”コンテンツ”を読んでもらうという特徴があります。

直接CVを増やすために活用することもできますが、ディスプレイ広告やリスティング広告に比べると、潜在ニーズに向けての認知促進・ブランディングの方が向いていると言えます。

直接CVを狙って広告を出し続けても、顕在的なニーズを持ったユーザーには限りがあります。メディアに自然に溶け込む広告ー「ネイティブアド」を活用することで、直接CVに至る前の潜在的なニーズにアプローチすることができるのです。

しかし、(直接CVが出ないと、なかなか広告予算を割いてチャレンジすることができない・・・。)もし、あなたがそう思ったらなら、少し異なる視点でマーケティング戦略を捉える必要があるでしょう。

そのためには、まずはカスタマージャーニー分析で、ユーザーがCVまでに至る経路を明らかにしましょう。

直接CVの効果は、ユーザーが最後にクリックした広告の効果ですが、実際は、最後の広告以前に見た別の広告もCVに影響しています。

その影響を明らかにすることで、各広告が潜在的なニーズにどれだけアプローチしているかを「人軸」で数値化することができ、あなたが描くマーケティング戦略に新たな視点を加えることができるのです。詳しくは、以下をご覧ください!

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