ロイヤルカスタマーの囲い込み?ロイヤルカスタマーを増やすための5つの視点

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事業が成長する鍵は、長期的な視点で見ると新規顧客の増加ではなく、継続的に利用してくれる優良顧客をいかに増やすかにあります。

事業者としては、そのような優良顧客(ロイヤルカスタマー)を増やすだけではなく、いわゆる「囲い込み」をしていきたいところです。

しかし、このロイヤルカスタマーの囲い込みという表現は少し違和感がありますよね。そういった点にも触れつつ、今回はロイヤルカスタマーをいかに増やしていくのかを5つの視点から見ていきましょう。

ロイヤルカスタマーが意味すること

まずは復習です。ロイヤルカスタマーが意味することは何でしょうか?

エビスマーケティングカレッジでは何度かお伝えしていますが、ロイヤルカスタマー(Loyal Customer)の意味を簡単に説明すると、「企業の製品・サービスに対して忠誠心が高い顧客」と言い表せます。

ロイヤルカスタマーは、「競合他社の製品・サービスはほとんど購入せず、自社の製品・サービスを好んで継続的に購入する」といった購買行動をとり、マーケティングをする上で最も重要な顧客と位置付けられています。

時々、ロイヤルカスタマーの定義を「売上構成比率が高い顧客」「購入頻度が高い顧客」とするケースを見受けますが、これではセール時に大量購入した顧客も含まれる可能性があります。

そういった顧客はロイヤルカスタマーとは言い難いですよね。

ロイヤルカスタマーを囲い込む?

では、タイトルにもある「囲い込む」という表現ですが、イメージするところはおそらく顧客に継続利用を促して、商品・サービスから離れられないように工夫するといったところでしょうか。

ただ継続利用は、顧客がブランドに対して良いイメージを持ち、信頼を醸成させた結果だと思うので、「囲い込む」「囲い込み」という表現は筆者の主観ではありますが、違和感があります。

ロイヤルカスタマーにするために必要なこと

では、そもそも囲い込む以前に、顧客にロイヤルカスタマーになってもらうには何が必要でしょうか?ここでは3つの視点を用意しました。

1. 買い手から作り手の時代に

1つ目は、商品を介してブランド側が「作り手・売り手」で顧客側が「売り手」であるという、当たり前の構図が近年は変化している点に注目します。

例えばクラウドファンディングのように、商品化の前に将来の顧客から資金調達を行い、商品を世に出していくプロセスなど、まさに顧客が「買い手」から「作り手」側にまわっていると言えます。

顧客が作り手になることで、顧客自身の思い入れが商品に宿り、エンゲージメントを高めることができます。これだけでロイヤルカスタマーになるわけではなりませんが、大事な要素の一つです。

2. 帰属意識が生まれるコミュニティ

続いて、コミュニティの重要性です。ただ商品を買って終わりではなく、例えば食品であればレシピの共有や、新しい食べ方の発信など、その情報を元にコミュニティが生まれる場合があります。

そのコミュニティは誰かにお金をもらっているわけではなく、その人自身が参加意識を持って行動していて、時にはコミュニティへの帰属意識を作ることもできます。

そして人がコミュニティに対して帰属意識を持った時、継続利用する理由が生まれ、ロイヤルカスタマーになる可能性も高まるのです。

3. 共創マーケティングの可能性

最後は、共創マーケティングの可能性に触れたいと思います。

顧客が作り手になりコミュニティができることで、共創マーケティングを展開する土壌がととのいます。例えばカルビー社は、47都道府県の生活者からアイディアを募集して、「地元ならではの」ポテトチップスを共創マーケティングで開発しました。

共創マーケティングを通じて商品開発に携わった顧客の中には、「カルビー社が作った商品」ではなく、「私たちが作った商品」といった認識を持ち、高いエンゲージメントを持つ人もいるはずです。

こうして顧客と共創することで、将来的にロイヤルカスタマーになってもらえる可能性を高めることができます。

さて、ここまでロイヤルカスタマーについて考えてきましたが、顧客のエンゲージメントを高めるためには、実に様々なアプローチがあります。

その辺りのことはホワイトペーパーにもまとめていますので、ぜひご覧ください。

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