アトリビューション分析が変える広告運用ーCPAでは見えない真実とは?

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デジタルマーケティングは、日々テクノロジーの進化とともに複雑になっています。

インプレッション・クリック・CPAといった単純な指標だけでは、増加する顧客との接点や、多岐にわたる施策を包括的に見ることができない・・・そんなお悩みはありませんか?

2017年、広告は運用型が主流になった今、成果を上げるためには高い運用力と、新たな効果測定方法が求められています。

今回は、CPAだけを指標とする効果測定に疑問を投げかけつつ、新指標であるTCPAと、アトリビューション分析を用いた広告運用について見ていきましょう。

1. 広告運用という新しい概念

そもそも広告が「運用」するものになったのは、インターネット広告の歴史を振り返ると、ごく最近のことかもしれません。

一昔前までは、広告は出稿するもので、出稿するための媒体を選んだら、基本的にはあらかじめ決定された期間やクリック数で広告が掲載されるものでした。

一方で運用型広告は出稿が決まったあとも、効果測定の結果を見ながらクリエイティブを変えたり、出稿先のメディアを取捨選択したり、場合によっては停止したりと運用する必要があります。

電通の調査レポートによると、2016年のインターネット広告媒体費は1兆378億円で、そのうち運用型広告費は7,383億円です。この数値は、インターネット広告媒体費の約70%超を運用型広告費が占めることを意味しています。

つまり、もともと出稿して終わりだった広告は、今や「運用」することが主流になったのです。

ところで運用型広告は多くの場合、競合が増えれば増えるほど入札単価が上がります。ご存じの通り、日本のインターネット広告費は右肩上がりで増え続けているので、当然ながら競合は増えています。

このことは全体的に入札単価が上がって、CPAは合いにくくなっていることを意味しています。

2. CPAだけを見ていていいのか?

結果、CPAだけを見ていると広告の成果は上がらないから停止しましょうといった判断をしがちです。

しかし、事業の成長は広告をはじめとするマーケティングへの投資が不可欠ですから、ここで必要なのは、CPAのみで広告の効果を測るのではなく、別の指標で広告の価値を再定義することではないでしょうか?

新しい指標の一つには、TCPA(Total Cost Per Action)があります。

TCPAは従来のCPAのように、CV前の最後に接触した広告だけで判断するのではなく、CVに関わる全ての広告を評価します。つまり、アトリビューション分析をすることで広告の間接効果も見るのです。

さらに詳しく説明すると、一つのCVを各タッチポイントで分配した再配分CVを用いて、CPAが「コスト ÷(ラストクリック)CV件数」で算出するのに対して、Total CPAでは「広告コスト ÷ 再配分CV件数」で算出を行います。

TCPAを使うと、CPAだけでは見えない真実を可視化して、広告の価値を再定義することができるのです。

3. アトリビューション分析が変える広告運用

アトリビューション分析を用いた例として、リスティング広告の運用を例に挙げましょう。

ラストクリックだけで広告を評価すると、ブランド名や商品名といった『指名キーワード』が良いという結果が出がちです。

これでは運用上のルールに従うと、CPAが良い指名キーワードを残して、その他のキーワードは削除の対象となります。

しかし、ブランド名だけでいきなり商品を買う人は少ないため、おそらく別のキーワードで情報収集をした後に購入に至ったのでしょう。

この“何らかのキーワード”は『一般キーワード』と呼ばれ、アトリビューション分析を行うと、この一般キーワードの評価を行うことができます。

つまり、CVに至る前の段階である「認知」「商品理解」「検討」といった段階で検索したキーワードは、間接効果が認められるようになるのです。

さらにTCPAを導入すると、再配分CVを根拠に、各広告の成果を間接効果も含めて確認することができます。

リスティング広告の運用にアトリビューション分析を用いると、間接効果が高い『一般キーワード』を選別できるので、結果的に指名キーワードのみの場合よりも全体CPAが良くなります。

もしさらに詳しくTCPAを知りたい方は、ぜひ下部のホワイトペーパーをダウンロードしてください!事例なども載っているので、よりイメージしやすくなっています。

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