「マーケターであれば、レッドブルを意識しないわけがない。」
・・・といったら大袈裟でしょうか?
彼らは類い稀なるマーケティングセンスで数々の話題を作り、ことごとく定石を覆し、時には大きな批判にさらされながらも、ブランドを着実に成長させてきました。
今回はそんなレッドブルから学ぶことができる、3つのTIPSをまとめました。
ストーリーを伝えるメッセージ
もし「マーケティングメッセージは具体的で明確な方が良いのか?」と聞かれたら、多くの人は「そうだ。」と答えるでしょう。
確かに、具体的な方がわかりやすいから印象に残りやすいです。
例えば数字で語ることができたら、なおさら良い印象を残すことができるかもしれません。
特にコンバージョンが目的の広告であれば、(どういう効果があるのか?)を示すために、成分がどれだけ入っているか、使った結果どうなるのか?といったことを数字で語るメッセージが良いですよね。
しかし、明確で具体的な数字を入れてメッセージをつくるには、プロダクト自体の優位性がなくてはなりません。
これだけ競合商品が多い現代の日本において、具体的なメッセージを発信するのは難しいものがあります。
そこでトライしたいメッセージは、プロダクト自体の良し悪しを具体的に伝えようとするだけではなく、ブランドの背景にあるストーリーを伝えるものです。
レッドブルが発信するメッセージ
さて、レッドブルが発信するメッセージはどのようなものでしょう?
パッと思い浮かぶのは有名なワンフレーズ、「翼をさずける」ですね。(ちなみにこのメッセージはとても難産だったそう。)
レッドブルは「翼をさずける」に代表されるメッセージや、あらゆるマーケティングコミュニケーションを通じて「かっこいい、自由奔放、危険、反抗的」といったイメージをつくることに成功しています。
(レッドブルには XXX mgカフェインが入っている。)といったメッセージを聞いたことがありますか?すくなくとも私はありません。
彼らはそのような具体的なメッセージを使う代わりに、レッドブルのイメージを喚起させるメッセージを作りました。
レッドブルがつくるタッチポイント
そして彼らはそのメッセージをどのように伝えたのでしょうか?
まず思い浮かぶのはTVCMです。誰もが知っているくらい有名ですし、印象に残ります。
しかしそれだけではなく、彼らが積極的に行なっているのは、イベントをはじめとするリアルな空間でのコミュニケーションです。
レッドブルのイメージである、「かっこいい、自由奔放、危険、反抗的」といったメッセージが暗に伝わるように、LIVEやカーレース、ダンスイベントなどを自主企画したり、ストリートでもレッドブルガールがレッドブルを配布したりしています。
このように、リアルな空間で顧客とのタッチポイントを積極的に作ることで、CMだけでは伝わらないメッセージを体験で伝えています。
メラビアンの法則で広く知られる通り、人が言葉のみで理解するバーバル・コミュニケーションは、1割に満たないとされています。
TVCMのメッセージは言語だけにとどまりませんが、体験で伝えることでCM以上の何かが伝わることは確かでしょう。
ここまで見てきた通り、レッドブルはイメージを訴えかけるメッセージを厳選して、CMといったクラシックな方法だけではなく、リアル空間での体験によるメッセージを重要視していることがわかります。
今回は3つのTIPSにまとめましたが、まだまだ学ぶところは多くあります。(好評でしたら、また別途まとめますね。)
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