虎屋やエルメスのように、息が長いブランドがあります。
時代が移り変わっても価値が変わらない。いや、むしろ価値が上がり続けるようなブランドです。
ブランドが長く続くためには愛され続けることが必要ですが、2019年という今の時代に「愛されるブランド」は、いったいどのような試みをしているのでしょうか?
それを知るためにまず、人々が何にお金を使っているのかを紐解いて行きましょう。
人々がお金を払うのは「体験」
2019年の今、モノはないどころかむしろ余っていると言われます。(「モノ余りの時代」といった言葉すら聞くことがあります。)
こういった時代において、人々は何にお金を払うのでしょうか?
生活必需品をのぞいて、人々が欲しいものを紐解いていくと何に行きあたるのでしょうか?
この答えは様々ありますが、大きなヒントとなるのは「体験」ではないでしょうか。
ニーズを満たす様々なモノが溢れる世の中です。その中でも欲しいと思ってお金を払うモノは、何らかの体験を想起させたり、実際に体験できるモノです。
それが特別な体験であればなおさらです。人々は他ではできない、特別な体験にお金を払うのです。
ブランド体験を買う?
数ある体験の中でも一つ、注目したい体験があります。それは「モノを買うためにお金を払う」行為です。これも一つの体験として捉えることができます。
以前クラウドファンディングを一つの例として紹介しましたが、プロジェクトを支援する(お金を払う)ことで、一消費者がブランドの参加者になります。
私たちは支援を通じて、そのブランドへの参加=「ブランド体験」を買うとも言い換えられます。
さらにただお金を出すのではありません。ブランドの想いに共感して支援をする=参加することは、そのブランドに愛着を持つのに十分な理由ではないでしょうか。
クラウドファンディングはプロジェクトの実行者の顔が見える点も特徴的です。場合によっては、私たちは支援をした瞬間から赤の他人のブランドではなく、顔見知りのブランドだという感覚を持つのです。
愛されるヒントは超宴に?
ここまでブランドの人と顧客という二項対立ではなく、(お互いが顔見知りだったらブランドへの愛は高まるはず。)といったことをお伝えしてきました。
その好事例が『よなよなエールの超宴』です。
ここには好きなビールへの熱狂的な愛があり、その共通の想いを共有する場となって機能しています。「ヤッホーブルーイングの社員と顧客」といった線引きは曖昧で、社員もお客さんも一緒になって場を楽しんでいます。
その光景を見ると、(どうしたら愛されるブランドになるのか?)のヒントがあるように思えて仕方がありません。
TVCMや新聞一面広告など、派手なプロモーションを打てば一時的に有名になることはできます。
しかし2019年という今の時代、本当の意味で人々に愛されるブランドになるには、顧客も一緒になって参加できるようなブランド体験を生み、人のつながりを作り続ける(顔見知りになる)ことが求められるのではないでしょうか?
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