時代は移り変わって行きます。時の流れは誰も止められないものです。
1990年代のバブル崩壊以降、モノを大量生産・大量消費し続ける資本主義の歪みや綻びが、そこかしこに見えている気がします。(気のせいでしょうか)
足りなければ作れば良いですが、足りていてなお新しいものを作ろうとする時、私たちマーケターはどのような能力が求められるのでしょうか。
確かな答えは見つかりませんが、「2019年という時代にマーケターが求められるものとは?」というテーマで小さな光を灯したいと思います。3つのヒントをあげてみました。
人間を理解する(顧客になりきる)
これからの時代、テクノロジーがさらに世の中の効率性や合理性を高めていくことは間違いがなさそうです。
そのような時代において私たちができることは、定量的なデータからだけではなく、定性的な情報や感情といった不確定な要素から、さらに私たち自身(つまり人間)を理解することではないでしょうか。
「人間を理解する」というと大仰に聞こえますが、「顧客になりきる」と簡単に言い換えることもできます。
「顧客が感じる価値にフォーカスすべき」と以前もお伝えしました。そのためには、人々が何かに価値を感じている瞬間を探す努力が肝心です。
例えば街に出て人を観察することもそれに当たります。
他の人とは違う行動をとる人や趣味嗜好が偏っている人は、大多数の人が見落としている何かの価値(あるいは課題)を発見しているのかもしれません。
その人が発見している価値を理解することで、新たなプロダクトの開発やクリエイティブに活かすことができます。
自分基準で考えない
「いやいや。そんなこと言っても僕にはその価値は理解できないよ。100人いたらそう感じるのは1人くらいしかいないんじゃない?」
マーケターが新たに発見した価値や課題に対して、このように言う人はよくいます。
しかし世の中の多種多様な人々の感覚に対して、一個人だけの感覚でジャッジするのは愚かなことではないでしょうか?
マーケターがこの考えに染まってしまっては、残念ながら新しい発見は難しいでしょう。
自分の基準だけですべてを考えようとすると、千差万別の価値や課題を見落としてしまいます。
2019年マーケターに求められるもの
では結局2019年という時代にマーケターに求められるものは何でしょうか?
ここまでをまとめると、こういうことになりそうです。
『どれだけ多くの人々のライフスタイルに触れて、多種多様な人の価値観を発見できるか?この問いへの挑戦と努力。』(・・・これは2019年以降も変わらないものかもしれません。)
ユーザーヒアリングもプロダクト開発も、コピーライティングも。さらにはコンテンツや広告にクリエイティブの創造もそうです。
マーケターの仕事のベースには、人間理解と価値観の発見があり、これはテクノロジーの進化とともにますます必要とされる能力であるはずです。
誰かの価値観を理解しないで生み出されるものに、人の心を動かすことはできないはずです。
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