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Twitterボーナスでリーチ数270%!?サイダスの笑い声が大きいマーケターに舞台裏を聞いてみた。

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「CYDAS」の開発・販売・コンサルティング・サポートを行っている株式会社サイダス

同社では社員がTwitterアカウントを開設して一定の条件を満たせば、福利厚生としてボーナスが支給される「Twitterボーナス」という制度があります。

ブランド戦略部の神田美咲さんは、自ら「カンダミサキ@笑い声が大きいマーケター」としてTwitterを運用しつつ社員の協力を得てこの取り組みを実施し、広告費をかけずにインプレッション数・リーチ数を増やすことに成功しました。また、Twitter広告で同様の効果を得るためにかかる費用よりボーナス支給額の方が安く、費用対効果としても貢献しています。

※本記事のタイトルは神田さんのTwitterアカウント名を引用しています。

まず、この取り組みはどのような背景から生まれたかを伺いました。

前例のない新しいことを成し遂げるために

株式会社サイダス ブランド戦略部 マーケティングチーム 神田 美咲 様

この取り組みの目的はPR、採用、インナーブランディングの3つです。「サイダスってどんな会社なんだろう」「サイダスの良いところってどこだろう」に対する答えが社内では共有されているのですが、外向けへの発信力をもっと上げていけると思っていました。

その折に社長含め数人で食事をすることがあったのですが、社長に「サイダスとしてもっとやっていった方が良いこととかあるかな」と聞かれたので、先ほどの課題感と解決例として社員によるTwitter運用を提案しました。そうしたら「いいじゃん!すぐに企画書作って!」と言われ、企画に至りました。

会社アカウントではなく社員アカウントで運用することで、より自然体のサイダスを知ってもらえるということで始まった本企画。世の中には多くのSNSがありますが、Twitterを媒体として選んだ理由を伺いました。

最近Twitterがビジネス利用されている傾向があったのと、投稿ハードルが低いのに拡散性が高いというメリットがありTwitterを選択しました。社員が始めやすく、サイダスの良さを伝えやすい環境として合致していました。

しかし、新しいことを始めるには苦労がつきもの。神田さんは持ち前の横断力で立ちはだかる壁を乗り越えていきます。

せっかく新しい取り組みをするなら、企画そのものをPRに活用したかったので最初から福利厚生として扱ってもらおうと考えていました。ですが費用面や法務的な取り決めもあり、ブランド戦略部だけでなく、法務・人事・経理・コーポレート・・・と様々な部署の方に協力してもらいました。

実行する前にトライアル期間を設けていたのですが、しっかり成果が出て「これはいけるね」と判断して福利厚生化に向けてさらに前向きに取り組んでいただけました。

SNS勉強会の様子
出典:https://twitter.com/sacydas/status/1185023820693794816

部署を横断して制度を確立した神田さん。実際にアカウントを運用する社員の協力を得るためにどのような行動を取ったのでしょうか。

企画趣旨を説明したときは初めての取り組みということもありますし、Twitterをやったことがない人もいたので、「Twitterには色々な人が自由に意見を言っている場所で・・・」とか「最近はビジネス利用もされていて、採用にも繋がるんですよ!でもこういうことには気を付けましょう」みたいに基本的なことからレクチャーしながら「サイダスの良さを伝えよう」というゴールに一緒に進められる空気を作っていきました。

※施策の背景から解決方法、基本的なガイドラインやSNSの危険性について書かれています。

今後会社としてTwitter運用に取り組む人に向けて「参加ハードルを下げること」と「やっていない人も巻き込めるような環境を作ること」が大切だと語る神田さん。実際に運用することでどのような効果を得ることができたのでしょうか。まずは定量的な効果を伺いました。

「リーチ総数は開始前の270%」Twitter運用の威力

1週間ごとのデータをUnion Metricsを使って計測し、1日あたりのインプレッション(以下、imp)や1ツイートあたりのimpを算出して、企画開始前である2019年8月~9月と開始後の10月以降を比較しました。

月単位で比較するとimp総数は350%、1ツイートあたりのimpも160%と大幅に伸ばすことができましたし、リーチ数も270%だったので企画前よりも多くの方にサイダスの情報に触れてていただけました。

同じ量のimpをTwitter広告で獲得するための費用を割り出しています。1,000imp獲得するのに250円ぐらいという相場感を元に、開始前と開始後のimpの獲得に必要な広告費を理論値で算出できます。その差額を年単位に直すと50万円以上になり、Twitterボーナスを支給してもまだ余裕がある上に、広告よりもエンゲージメントが高いので、広告費を支払うより費用対効果は高い、という結論に至ります。現状成果が出ているので、運用アカウント数が増えればさらなる費用対効果に期待できます。

仮に、社員の半分がアカウントを運営して現在と同水準のフォロワーを広告で獲得すると、約7,800万円(1フォロワーの獲得価値×フォロワー数)分の費用がかかり、それはボーナス支給に必要な予算の87倍にものぼります。

さらに、当初掲げていた3つの目的に対しても効果が出ていると神田さんは続けます。

採用に関してはTwitter経由で問い合わせが来ることが増えました。何となくでも会社や社員のリアルな雰囲気が伝わった上で面談を希望していただけるので、擦り合わせがしやすい状態になりました。入社が決まれば、今までかかっていた採用費用の低減にも繋がります。

定性的なところでは、本来広告費に使われるはずだった費用が社員のボーナスになるので従業員満足度は向上しますし、お客様や外部の方とお会いした時に「サイダスのTwitter最近見てるよ」と言われることや「Twitterボーナスの取り組みを真似したいです!」というお言葉をいただくことが増えたのでPRとしても一定効果があったと感じています。

普段一緒に働いていても、価値観や仕事以外の興味関心を知らないこともあったのですが、Twitterを通じて理解に繋がったり、仕事に向き合うスタンスが見えてくると、サイダスが定めているミッション・ビジョン・バリューに沿った人が集まっていると再認識できました。

Twitterをやっていると、何かあったら「これTwitterに載せよう」「何かネタないかな」という思考が働きやすくなるので、サイダスのイベントなどに対して敏感になってくれるので、自社への興味に繋がると思います。

今後は様々なサイダスのメンバーの一面を見てもらうために、さらに各部署の取り組み人数を増やしていきたいですし、いずれはTwitter投稿自体をコンテンツ化して、例えば採用サイトに載せるといった連動性を持たせることで、Twitter上だけで完結しない形が作れたらと思います。

最後に神田さん自身の展望について伺いました。

Twitterボーナスは立ち上がりましたが、サイダスでできるマーケティング活動はまだまだあると思います。新しい提案をすることもミッションの一つだと思っているので、色々な施策を立ち上げたいですし、それを通じてサイダスが「いつも先進的なことをやってる会社なんだな」と思われることに繋がれば良いなと思っています。

データに裏付けられた施策で様々な業界に風を起こしたサイダス。ひょんなことから生まれたアイデアを福利厚生にしてPRにも成功した裏側には、新しいことを模索し続けて周りをポジティブに巻き込み施策を実現する理想的なマーケターの姿がありました。