formrunのプロダクトオーナーが語る。ユーザー数8万人以上のサービスへと成長させるために必要だったこととは

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インターネットが主流の世の中、企業サイトに必ずと言っていいほどある「フォーム」。

これらは自社開発で作られたり、マーケティングオートメーションツールなどの機能の一部として使われたりします。

フォーム作成管理ツール「formrun」は、 2016年12月にサービスをリリースし、2018年8月にはユーザー数1万人、現在はその8倍である8万人を越えるという急成長を遂げています。

そんなformrunは2020年9月に、リリースから2度目となる料金改定を行いました。料金が上がることはユーザーからすると悩ましい話かもしれませんが、そこにはツールリリース時からのプロダクトオーナーであるカイマサユキさんのformrunに対する熱い思いがありました。

リリース時から遡って今回の料金改定の背景や、組織運営の考え方について伺いました。

少人数で事業をスケールさせる二つのこと

株式会社ベーシック カイ マサユキ 様

当時はリソースが非常に少なかったものの、サービスの利用者を増やすために大きく二つのことを心掛けました。一つ目は注力チャネルの選定と強化です。formrunのアカウント登録数が伸びるチャネルはどこなのか、闇雲ではなく、着手し始める順番を見極めました。

世の中の風潮として「あの広告が流行っているから」とか「あの施策は時代遅れ」だとか、そういった言説に流されてしまうのではなく、Googleアナリティクスや流入元のデータに自分で目を通し、実際の成果を把握しながら施策の判断をすることが重要に思えます。僕らの場合は、formrunを紹介する記事や、オススメのツールとして取り上げられた記事を経由することが、マーケティングの観点では最もインパクトを生んでいたことがわかりました。

弊社には元々「ferret」というWebマーケティング情報を発信するメディアがあり、そこからの流入を期待することができました。また、自分たちのオウンドメディアでも記事を制作すれば、同じ会社が運営する複数のメディアにて、それぞれ別の切り口からユーザーにメリットのあるコンテンツを提供することができます。それらの取り組みの結果、フォーム関連の検索キーワードにおいて、自分たちが執筆した複数の記事が上位に表示されるようになりました。

二つ目は皆さまにとっても当たり前かもしれませんが、新たな取り組みを全てドキュメントに残すチーム運営を心がけていました。自分が別の業務を担当することになっても、誰しもがすぐに引き継げるよう、インターン生も含めての意識付けに取り組んできました。結局、業務を別の人に引き渡し、自分自身は新たなチャレンジに取り組める循環を繰り返さないと、チームがスケールしていかないので。

できることは何でもやる、マンパワーで乗り切るのではなく、少人数だからこそ注力すべきポイントを見極め、徹底した業務効率化を目指したカイさん。そしてリリースから2年弱でユーザー数は1万人を突破するという快挙を成し遂げます。

また、日々ユーザーからの改善要望が届きます。ここにもカイさんの経験から生まれた考え方があります。

元々は直感的な判断を避けるために、お客様からの改善要望数を定量的に管理する取り組みを行っていました。今は体制も整ってきたので、機能を十分に活用してもらっており、業務効率化の面で本当に価値を感じているお客様からのご要望を、適切に取り入れられる仕組み構築を進めています。

料金改定で見直されたformrunの真の価値

2020年9月にformrunは2度目となる料金改定を行いました。一見すると価格が上がることでユーザーの離反に繋がりかねませんが、どんな思いで改定に踏み切り、どのような結果をもたらしたのでしょうか。

事業譲渡時から振り返って今を語っていただきました。
※formrunは2017年12月にベーシックが買収しています。

自分がプロダクトオーナーになった3年前と比べて、現在のユーザー数は40倍以上になっており、事業を取り巻く環境は大きく変わってきました。サービスの改善/開発にかけられる投資にとどまらず、フォームというセンシティブなサービスの品質水準を満たし続けるためのコストも、3年前に比べて遥かに増大しています。

品質担保やお客様の課題解決に向き合い続けるためにも、自分がこのサービスに関わり続けた当初と同じ価格帯で提供し続けるのは現実的じゃないことに気付かされ、今回の料金改定に至りました。

カイさんはお客様にとってより使いやすいサービスを目指す意思決定をしました。

さらにformrun本来の価値に立ち返り、意識すべきところとしないところの棲み分けをはっきりとさせることでシンプルな意思決定ができたそうです。

「デザイン性があるフォームを簡単に設置できること」「問い合わせ内容や収集データを適切に管理できること」がコアな価値だと思っており、そこにフォーカスしてサービスを研ぎ澄ます必要性を意識しました。

formrunでなくとも、複数のツールを組み合わせるためのスクリプトを書けば、フォーム作成や自動返信メールの送信は可能になります。しかし、こうした作業にはプログラミングの知識や、複数ツールの仕様理解、API連携に関する高度なノウハウが求められることから、人によっては設定が容易ではありません。formrunの本当の価値は、ノーコードで誰でも簡単に高品質なフォーム作成・管理ができる部分にあると思っています。

また、料金改定を経て、改めてformrunの価値は見直されたようにも思えます。

「フォームを作るためだけに利用するサービスだったんだっけ」と、ご利用者の皆さまに立ち返っていただいたときに、formrunではフォームも作れてカンバン方式の顧客管理ができる。加えて、自動返信メールの設定も1分ぐらいで完了させることができ、顧客ごとのメール送受信や対応履歴も直感的に管理できる。こうした業務効率を大幅に改善できる提供価値に気づいてくださった方々が多く存在していたことに、料金改定後のヒアリングや、知人からの連絡にて気づくことができました。

チームが熱くなれるデータ共有

最後に今後のビジョンについて伺いました。すると、先ほどまで論理的に語っていたカイさんのデータに対する情熱的な考え方に触れ、良いサービスを作るためのチーム観が垣間見えました。

組織が大きくなると他部署の取り組みが見えにくくなりますが、部署感のセクショナリズムが過度に進みすぎないよう、情報の透明性を担保し続けていきたいと思っています。

SaaSの事業を展開しているチームであれば、他部署の事業数値やKPIを確認することで、自分たちの事業で取り組める内容も大きく変わってくると感じています。

例を挙げるとすれば、カスタマーサクセスチームが担当する顧客のLTV(ライフタイムバリュー)が向上することにより、マーケティングチームは広告をはじめとする投資額を増やせる意思決定ができるはずです。SaaSの事業では、各チームのKPIが相互に影響を及ぼし合っているため、隣の部署が追いかけている成果も無視できない仕組みとなっています。それゆえに、自分が所属していないチームのKPIであったとしても、その達成を心から喜ぶことができる、そういう熱いチームに居続けたいと思いますし、このような環境が好きな人たちと一緒に働けることがとにかく嬉しいです。

自分たちも、まだまだデータ整備に関しては発展途上であり、やることが山積みな状況ですが、こうした熱量を失わずに取り組み続けることが、よいサービスをつくり続けるために最も必要なマインドだと思っています。

チームとしてテンションを上げるために「データ活用が、自分たちの可能性を広げることにつながると思えること」がデータを活用する一番のポイントだとカイさんは言います。チームの垣根を越えた「熱くなれるポイント」を探してformrunは今後も大躍進を続けることでしょう。

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