AppleがITP(Intelligent Tracking Prevention)に関する発表を行い、少しずつその全貌が明らかになるにつれ、対応に追われる関係者の方々がいることは想像に難くありません。
思えばGoogleの中の方々も、まさにその関係者でした。GoogleもITPを受けて、様々な動きを見せています。
Googleアドワーズもその一つ。AppleのITPを受ける形で大きな変更がありました。
今回は、ITPが私たちマーケターにどのような影響を及ぼすのかを考えつつ、Googleアドワーズにフォーカスを当てて、私たちがすべきことを見ていきましょう。
ITPによるマーケターへの影響
マーケターにとって、Googleアドワーズに限らず、コンバージョン数は非常に重要な指標であり、常に追わなくてはならない数値です。
行ったマーケティングの成果を知る上で、使った費用に対してどれだけコンバージョンが上がっているかを無視することはできません。
しかしITPの影響で、iOS 11やmacOS High Sierra のSafariのユーザーがサイトにアクセスした場合、コンバージョンの計測が正しくできない可能性が出てきました。
これはマーケターにとって、マーケティングにおいて重要な指標を信頼することができず、正しい成果を確認できないことを意味します。
ITPの影響は、それだけではありません。ITP機能によってクロスサイトトラッキングが防がれると、リターゲティング広告が正しく機能しません。
現在、リターゲティング広告をメインにマーケティングプランを考えている場合、現時点ではまだITPの影響は小さいものの、今後大きくなっていくことを考えてプランを練り直す必要があるでしょう。
ITPを受けてGoogleアドワーズが変更したこと
さて、ITPの発表を受けてGoogleアドワーズでも変更がありました。
いくつか変更があったのですが、大きく変わった点はコンバージョントラッキングの方法です。
今回の変更で、GoogleアナリティクスのCookieにアドワーズの広告クリック情報を保存できるようになりました。
この変更が何を意味するかと言うと、ユーザーのITP機能が有効になっている場合でも、広告クリック情報を失わず、ITPの影響を受けずにコンバージョン計測ができるようになったということです。
Googleアドワーズに関してすべき1つのこと
ただ、ITPの影響を受けずにコンバージョンを計測するためには、ユーザー側でGoogleアドワーズとGoogleアナリティクスを正しく連携させる必要があり、そこにはいくつかの条件が付随します。(つまり従来の設定のままでは、GoogleアドワーズはITPの影響を受けてしまうということです。)
ITPを受けて私たちがすべきことは、GoogleアドワーズとGoogleアナリティクスを正しく連携して、広告クリック情報を正しく受け渡しできるようにすることです。
※GoogleアドワーズとGoogleアナリティクスの連携方法は、以下の記事を参考にしてみてください。
AdWords ヘルプ「AdWords でウェブサイト コンバージョンを計測する仕組み」
あるいは、広告効果測定をGoogleアナリティクスで行っていない場合は、導入中のツールがITPに対応しているか否かを確認し、必要であれば新しい効果測定ツールの導入を検討しましょう。
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