もし御社が顧客リストを用意しているなら、自問自答してみてください。
その顧客リストは最大限に活用できていますか?
もし答えがNOであるなら、リードナーチャリングについて理解を深める必要があります。
近年マーケティング業界で注目を集めているリードナーチャリングは、リードの獲得から顧客による商品購入までのプロセスを劇的に改善する可能性を秘めています。
そこで今回は、リードナーチャリングについて、基礎情報を簡単にご紹介します。ざっと3分で読んで理解できるように、下記の4つのポイントに絞りました。
- そもそもリードナーチャリングとは?
- なぜリードナーチャリングが必要なのか?
- リードナーチャリングの具体的な実施方法
- リードナーチャリングの今後の課題
それでは1つずつ見ていきましょう。
1. そもそもリードナーチャリングとは?
「リード」は見込み顧客を、「ナーチャリング」は育成することを意味しています。
つまりリードナーチャリングとは見込み顧客を育成すること、ひいては「見込み顧客を育成して優良顧客にすること」を指しています。
横文字ですし、「顧客を育成」と聞くと違和感を覚えるかもしれませんが、既存のフレームを繋ぎ合わせて新たなパッケージにする米国のお家芸だと思ってください。
端的に言えば、リードナーチャリングは「見込み顧客にどうやって振り向いてもらえるか?」をプロセス立てているに過ぎません。
図1:「デマンドジェネレーション」プロセス
ちなみに、このジェネレーション・ナーチャリング・クオリフィケーションの3つのプロセスを合わせて、「デマンドジェネレーション」と呼びます。意訳するなら「営業機会創出」でしょうか。リードナーチャリングと合わせて覚えておいて、損はありません。
それでは、リードナーチャリングの必要性と具体的な実施方法を見ていきましょう。
2. なぜリードナーチャリングが必要なのか?
「リード」と横文字にするとわかりにくいものの、見込み顧客はそれぞれ1人の人間です。
ニーズは多様ですし、「今すぐ買います!」と「いつか欲しいです」では温度差があります。そう考えると、すべてのリードに画一的なアプローチをして優良顧客にするのは無理がありませんか?
リードナーチャリングは、リードをまず分類して、それぞれの状態に応じて最適な情報を送ることで、少しずつ「温度」を上げられるメリットがあります。
昨今インターネットが世の中に浸透してきた過程で、顧客との接点は増え続けています。
画一的なアプローチではなく、リード1人1人の多様なニーズに合わせて「温度」を上げるリードナーチャリングは、これからの時代に必要不可欠だと言えます。
3. リードナーチャリングの具体的な実施方法
ここでは、リードナーチャリングの具体的な実施方法を見ていきましょう。
WEB業界では既に実践的な取り組みが始まっていて、例えば以下の図のように展示会で名刺交換をした顧客を対象にメルマガを送付して、その後WEB上でどのような行動をしているのかを得点化(スコアリング)しています。
図2:Web上での行動によって点数分けを行う
スコアリングをすることで、各リードの温度感を可視化することができます。そして、得点を関心度と定義して、その度合いに応じてアプローチを変えるわけです。
得点はSU単位ではなくUU単位で算出します。つまり、過去の履歴も含めて判断します。そしてメルマガのコンテンツを、リードの関心度に合わせて変えてしまうのです。
図3:得点数に応じて関心度合いを測る
たとえば、無関心向けはまず製品に興味を持ってもらうメッセージを総花的に掲載する、ちょっと興味がある向けは製品のベネフィットを掲載する、興味がある向けは少人数の製品説明会の日程を掲載する、というように、様々なコンテンツでアプローチします。
4. リードナーチャリングの今後の課題
すべて完璧なように聞こえるリードナーチャリングですが、もちろん課題もあります。
主に以下の3つは、今のリードナーチャリングが抱える課題だと言えるでしょう。
- 来訪顧客のトラッキング
- 顧客データの蓄積
- 顧客の絞り込みと分類のシステム化
3つともテクノロジー上の課題ですが、100%の精度とシステムの構築は難しいものがあります。
しかし、人類の歴史を紐解けばテクノロジーは着実に革新を続けてきました。今後、リードナーチャリングはテクノロジーの革新で確実に進化していくことでしょう。
ちなみに市場に登場しているツールの多くは米国産で、日本産だとアドエビスがあります。どのツールも切磋琢磨しながら、その機能を進化させてきました。
今回のまとめ
今回は、リードナーチャリングをご紹介しました。いかがでしたでしょうか?
もし御社に活用できていない顧客リストがあれば、ぜひリードナーチャリングの導入をご検討してみてください。
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