IT用語は実態がないから、理解しにくい側面があります。
知っていると思って使っていても、詳しく説明しようと思うと、なかなか上手に言葉出てこなかった・・・。そんな経験はありませんか?
WEBマーケターであれば、スパッと答えたいところですが、
- WEB広告出稿の時に良く聞くCookie(クッキー)が未だに理解できない。
- Cookie(クッキー)の概念はわかるけど、1st Party Cookieって何?
- Cookie(クッキー)って、お菓子のクッキーが語源だよね?
そんな方も、いらっしゃるのではないでしょうか?
今回は、そんなあなたのために、2017年に向けて知っておいて損はない、Cookie(クッキー)にまつわる5つのことをお伝えします。
1. Cookieって何?お菓子なの?
Cookieはお菓子ではありません。IT用語です。
Cookieは、Webサイトがブラウザにデータを一時的に保存し、読み書きできる情報のことを言います。Cookieの「名前」とその「内容」で構成されている、非常にシンプルな情報です。
Cookie情報
そんなことは当然わかっている!と思うかもしれませんが、語源については勘違いしている人もいます。
かくいう私もそうでした。お菓子のクッキーの食べこぼしをつけていくように、ブラウザにデータが保存されるからCookieだと思っていました。
しかし、実際は元々Magic cookieという別のIT用語があって、それが語源だと言われています。
出典:The irregular musings of Lou Montulli「The reasoning behind Web Cookies」
ただ、ではMagic cookieのクッキーは、お菓子のクッキーが語源かというと、残念ながら信頼できそうな情報ソースは発見できませんでした。
お菓子のクッキーが語源である可能性は消えていませんが、「お菓子のクッキーの食べこぼし」が語源という説は、間違っている可能性があります。
2. 1st Party Cookie と3rd Party Cookie の違い
1st Party Cookie ・3rd Party Cookieという言葉を、聞いたことがありますか?
実は、Cookieと言っても種類があるのです。1st Party Cookieと、3rd Party Cookieの違いは、Cookieの発行元にあります。
1st Party Cookie
ユーザーが訪れたWebサイトのドメインから発行されたCookie。ユーザーにブロックされづらいという特徴があり、高い精度で計測できます。
3rd Party Cookie
それ以外のドメインから発行されたCookie。プライバシー保護のためにブロックするブラウザが増えています。
参考:「Cookieがわかればアドテクノロジーがわかる!仕組を徹底解説」
このように発行元によって、1st Party Cookie か3rd Party Cookie に分けられます。
「iPhoneは効果測定できない?整理したい効果測定の仕組みの話」では、さらに1st Party Cookie と3rd Party Cookieの詳しい話を書いています。
3. アフィリエイト広告とCookie
Cookieが活用される一例として、アフィリエイト広告があります。
アフィリエイト広告をクリックすると、Cookieが発行されます。そのCookieを保持したまま、広告主のページに到達した場合、CVが計測されるのです。
ただ、どのページでも良いわけではなく、購入ページ・問い合わせページ・会員登録ページなど、広告主が成果発生地点と決めたページに到達した場合です。
ブラウザの設定などによりCookieを付与できないケースもあるなど、計測に100%はありませんが、アフィリエイト広告においてCookieによる計測は広く使われている方法です。
※Cookieを用いない計測方法もあります。
4. リターゲティング広告とCookie
リターゲティング広告でもCookieが活用されています。
仕組みはアフィリエイト広告と同様です。Cookieが付与されたユーザーが、成果地点に訪れるとCVが計測されます。
リターゲティング広告の場合、Cookieが発行されるタイミングは、ユーザーが指定したページに来訪した時です。
ちなみに、例えばコーポレイトサイト・ECサイトなど、一度サイトに来訪して、何らかの商品・サービスへのニーズがあったにもかかわらず、離脱してしまったユーザーを追いかけるためにリターゲティング広告を使います。
5. 2017年、Cookieはもう古いのか?
「Cookieは、もう古い」という声を聞くことがありますが、まだ現場では使われているので、実感が湧かない人がほとんどだと思います。
ただ押さえておきたいのは、ユーザーの行動履歴を明らかにするための方法として、新たな潮流があることです。
それは「ピープルベースドマーケティング」と呼ばれ、デバイスを横断してもユーザーを特定してマーケティングしていきましょう、という流れです。
しかし今は、より良い方法を探りながらも、従来のCookieを元にしたマーケティングがすぐに廃れることは無さそうです。
出典:DIGIDAY「クッキーは死んだ? ピープルベースが生き残るのか?:Facebookがアドテクに抱く野望」
TechCrunch「クッキーは死んだ: ユーザベースのアトリビューションにしか未来はない」
まとめ
今回は、Cookieについて書きました。やや専門的な内容もあって、難しいと感じた方もいるかもしれません。
それでも、さらに詳しく知りたい!という方は、WEB広告のCV計測の仕組みなど、2017年に向けて一歩進んだ内容を学ぶのも良いと思います。
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