オウンドメディアが注目され始めてから数年が経ちました。
多くの企業がwebマーケティング施策の一つとしてオウンドメディアを導入していますが、成果は出ていますでしょうか?
Webマーケティング業界のトレンドは早く、1年経つと次々と新しい手法が出てきます。
「新しい手法だし、他社もやっているから」とオウンドメディアを作ってみたものの、成果が出ないために更新をストップしてしまうケースも少なくありません。
新しいマーケティングの手法は、必ずその方法が誕生した背景があります。もちろん知っていたからといって成果が出るとは言えませんが、マーケターは背景も含めて理解した上で、その施策を取り入れるべきではないでしょうか?
今回は改めて、企業のマーケティング手法として、オウンドメディアマーケティングが注目される背景について考えていきたいと思います。
まず、オウンドメディアマーケティングの簡単な説明をしたのち、全部で6つの背景を、それぞれ見ていきましょう。
1. オウンドメディアマーケティングとは?
オウンドメディアとは、その名の通り、自社が所有するメディアのことを表しています。
メディアを所有することがマーケティングにどう関係するのか?そう疑問に思う方もいるかと思いますが、オウンドメディアを作ることで、顧客との良好なタッチポイントを作ることができるのです。
オンラインにおいて顧客とのタッチポイントを作るためには、Web広告を出稿したり、プレスリリースを出したりと様々な方法がありますが、どちらも顧客視点で見ると何らかの商品・サービスの売り手からのアプローチに変わりありません。
一方で、オウンドメディアは基本的には顧客に何かを売ろうとすることはありません。
オウンドメディアマーケティングとは、顧客にとって良質なコンテンツを提供することでメディアに興味を持ってもらい、そこから商品・サービスに興味を持ってもらうマーケティングだとも言い換えられます。
ちなみにオウンドメディア自体の目的は、必ずしもマーケティングのためだけではなく、会社のブランディングであったり、良い人材を確保するためであったりもします。
2. オウンドメディアマーケティングが注目される背景
それでは、なぜオウンドメディアによるマーケティングが注目を集めるようになったのか?その疑問を5つの背景から紐解きたいと思います。
2-1. 顧客が何でも“検索”する時代になった
まず1つ目の背景として挙げられるのは、顧客側の変化です。
皆さまも体感している通り、インターネットが世の中に浸透していくにつれて、何かわからないことがあれば“検索”するようになりました。
かつては営業マンに詳しく聞いていた内容も、インターネットで検索すればわかる場合があります。
その結果、企業にとって、「知りたいことを教えてくれるコンテンツ」をオウンドメディア内で所有することは、顧客との良好なタッチポイントを確保する上で、より重要になったのです。
2-2. 検索エンジンがコンテンツを重要視するようになった
さらに2つ目の背景として、検索エンジンのアルゴリズムが改善された結果、より良質なコンテンツを重要視するようになってきました。
つまり、顧客が求める充実した内容のコンテンツが、検索ランキングの上位に表示されるようになったのです。
この検索エンジンの改善は、常に試行錯誤の中、現在も継続的に行われています。
2-3. SEOが変化した
検索エンジンが良質なコンテンツを重要視した結果、SEOも当然変化しました。
被リンクを重要視していた過去の手法は通用せず、より顧客が求めるコンテンツを作ったサイトが、検索ランキングの上位に表示されるようになりました。
つまり、過去のSEOの方法が一切通用しなくなったのです。
2-4. ソーシャルメディアの台頭
オウンドメディアマーケティングをSEOの側面から見ましたが、ソーシャルメディアの存在も忘れてはなりません。
オウンドメディアマーケティングが注目される4つ目の背景は、ソーシャルメディアの台頭にあります。
人々がソーシャルメディアに参加するようになり、感情を動かされたコンテンツを実名でシェアするようになりました。
結果、ソーシャルメディアに最適化されたコンテンツを作ることで、大きな流入を見込めるようになったのです。
2-5. スマートフォンの台頭
オウンドメディアマーケティングが注目される5つ目の背景は、スマートフォンの台頭にあります。
スマートフォンの台頭は、ソーシャルメディアの隆盛を後押ししただけではなく、人々とコンテンツの接触時間を格段に増やしました。
人々はPCの前にいる間だけではなく、電車の中でも寝る前でも、あらゆる隙間時間にコンテンツを読むようになったのです。
結果的に、企業が顧客にアプローチをしたいと思った時に、コンテンツを使ったマーケティングの重要性は増しました。
2-6. リスティング広告の限界
オウンドメディアマーケティングが注目される6つ目の背景は、PPC広告の限界が挙げられます。
限界と言うと「もうダメだ」という印象を与えてしまいますが、広告手法としてダメだと言いたいのではありません。構造上の問題がそこにはあります。
インターネット広告費が年々増加傾向にあることは、周知の事実ですが、一方で全体の広告出稿量が増えても、リスティング広告のキーワードが増えるわけではありません。
結果、入札単価は上昇傾向にあり、効果を改善する余地は大きくありません。こういった構造上の問題は存在します。
またWeb広告のクリック率は10年前と比べて10分の1ほどに下がっており、劇的に上がることは考えにくいのが現状です。
このような状況下で、次なるマーケティング施策を考えた時に、オウンドメディアマーケティングは選択肢の一つになると考えられるのです。
今回のまとめ
今回は、オウンドメディアマーケティングが注目される背景として6つ挙げました。
それぞれが独立した背景ではなく、相互に関係していることも読み解けたかと思います。
このような背景を理解した上で全体のマーケティング戦略を立て、オウンドメディアマーケティングを導入してみてはいかがでしょうか?
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