アドフラウド(Ad Fraud)を知っていますか?
アドフラウド(Ad Fraud)は不正広告の一種で、実際にはないインプレッションやクリックが計上されてしまう問題を指しています。
今、欧米を中心にディスプレイ広告の「アドフラウド(Ad Fraud/広告詐欺)」が活発に議論されています。
今回はアドフラウド(Ad Fraud)とは何か、そしてなぜ問題視されるのか?最後にどのような対策が必要なのか?といった3つの論点で解説します。
あなたが出稿したインターネット広告も、絶対にアドフラウド(Ad Fraud)と関係ないとは言い切れません。まずはアドフラウド(Ad Fraud)について理解を深めて、対策を練りましょう。
1. アドフラウド(Ad Fraud)とは?
アドフラウド(Ad Fraud)を直訳すると、「Ad=広告(の)・Fraud=詐欺」です。
前述した通り、ボットなどの(人間以外の)機械によって広告の表示回数・クリック数が計上されてしまう問題を指します。
今から約1年前、メルセデスのオンラインキャンペーンにおいて、このアドフラウド(Ad Fraud)問題が取り沙汰されて話題になりました。
配信はRocket FuelというDSPを使って行われ、サンプルとして抽出した365,000impのうち実に57%のviewがボットによるものだったという衝撃的なニュースでした。
参考記事:THE FINANCIAL TIMES「Mercedes online ads viewed more by fraudster robots than humans」
365,000impがサンプルとして適切だったのか疑問の余地はありますが、それでも57%は驚くべき数値です。
2. アドフラウド(Ad Fraud)の何が問題なのか?
では、いったいアドフラウド(Ad Fraud)の何が問題なのでしょうか?
当然、インターネット広告は膨大なインプレッション・クリック数を出すので、人間がそれらを1つ1つ確認しているわけではありません。
1インプレッション・1クリックは、基本的には計上されたら「正とする」が前提となっています。
しかしアドフラウド(Ad Fraud)によって、不正なインプレッション・クリックが計上されることで、その数字の信ぴょう性が問われてしまう。そのことが問題なのです。
つまり、広告を出稿するすべての企業・会社は、正しいかわからないインプレッション・クリックに対して、お金を支払うことになりかねないのです。
これ以上アドフラウド(Ad Fraud)問題が広まると、インターネット広告業界にとっても、見逃すことのできない深刻な問題となってきます。
3. アドフラウド(Ad Fraud)問題の対策は?
今まで表示回数は見られたことと同義でしたが、こうした情勢を受けて「ちゃんと見られた」ことを意味する“Viewable Impression”・“インビュー”という指標が誕生したり、“アドベリフィケーション”という仕組みが用いられたりしました。
これはX秒ブラウザ上に表示されればカウントされる仕組みになっていることが多く、アドフラウド(Ad Fraud)への対策になります。
また、そもそも数値として計上されないために、アドフラウドの発信源であるIPを計測システムが除外する仕組みづくりも、ツールベンダーで行われています。
ただこうした対策も、いたちごっこの感があり、永久に続きそうな予見があります。今後も、とことん不正を無くす「品質」を追い求めるテクノロジーの戦いは続くのです。
ちなみにアドエビスの場合、10年間の実績の元に構築したブラックリストと、監視による定期的なアップデートを行っているので、一日の長があります。
今回のまとめ
まだアドフラウド(Ad Fraud)を、対岸の火事だと思っていませんか?
インターネットの歴史を紐解くと、欧米で先んじて起こることは日本でも起こります。今のうちにアドフラウド(Ad Fraud)にまつわる状況を理解して、対策を練りましょう。
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